病院概要
病院長挨拶

現在、医療界・病院は大いなる混とん状態の中で変革が迫られています。そのひとつは、令和1年9月に厚生労働省がマスコミに発表した、全国の公立・公的病院について、再編や統合の議論が必要とする病院名を公表した“地域医療構想”によるものです。
日本の人口は、1868年の明治維新の時には3330万人で、2010年にはピークを迎え1憶2806万人になりました。わずか140年で人口は約4倍に増加し、今後は逆に急激な人口減少が起こるものと考えられています。現在、ピーク時と比較した出生数は、3分の1以下、小児人口は2分の1以下になっています。さらに新型コロナウイルス感染のために前年に比べ1~2割母子手帳の発行数が減少しており、想定より少子化がさらに加速する可能性があります。一方、75歳以上の後期高齢者人口は、2040年にピークを迎えようとしています。現在、このように人口構成の急激な変化が起こっている最中です。このため、必要な・提供されるべき医療も当然変革が必要となるなか、国は医療改革が進まないため、準備不足のまま地域医療構想をマスコミ発表したものと思われます。
各地域で地域医療構想についての調整会議などで議論を進めつつあるときに、新型コロナウイルス感染症のパンデミックが起きました。新潟県は、幸いにも新型コロナ感染患者発生数が少なく、死亡患者も数人に留まっていますが、さらに感染が拡大しないとも限りません。こうした状況下、各病院が地域医療構想などによって、ぎりぎりの病床数になった場合、医療崩壊が起こる可能性が高いと思われます。全国民・住民の皆様方を含めて、医療はどうあるべきなのかを考えていく必要があるかもしれません。
豊栄病院は、新潟市北区における唯一の救急告示病院・一般病院として、その時の状況等に合わせ、自院でできる改革などを行い、北区の医療を守っていきたいと考えております。北区及び周辺の病院・診療所・老人施設等と協力し、住民の皆様方の安全・安心を支えていきたいと思います。
国・県は、20数万人単位の2次医療圏には高度急性期病院は一つにして、あとは、地域住民をきちんと診る・在宅医療やそのバックアップ、老人施設を含めた高齢者に適切な医療を提供する、サブアキュート・ポストアキュートの“優しい病院”を配置することを求めています。当院はこうした住民に優しく寄り添う病院、治し・支える病院として存在したいと思います。当然ながら、今までの癌などを含めた外科治療、骨折、透析、消化器内視鏡検査・治療など患者の需要が減らない疾患分野は維持・発展するよう努めてまいります。今後とも地域に密着した病院として歩み続けたいと思っておりますので、地域の住民の皆様よろしくお願いいたします。
令和3年2月吉日 豊栄病院病院長 宮島 透
病院の概要
名称 | 新潟県厚生農業協同組合連合会 豊栄病院 |
---|---|
現在地 | 新潟県新潟市北区石動1丁目11番地1 電話番号 (025)386-2311 FAX番号 (025)386-2370 |
管理者 | 病院長 宮島 透 |
診療科目 | 内科・内視鏡内科・精神科・心療内科・外科・眼科・整形外科・皮膚科・泌尿器科・麻酔科・歯科 |
病床数 | 199床(一般199床) (人工透析33床) |
職員数 | 285名 (令和4年4月現在) |
病院併設 | 豊栄病院健診センター 豊栄訪問看護ステーション 居宅介護支援事業所 在宅介護支援センターとよさか 患者総合支援センター 新潟市在宅医療・介護連携ステーション北 |
病院の特徴
地域の中核病院として、医療、福祉、保健の各事業を積極的に推進することを理念としている。一般病棟199床を有し、医療介護サービスの連携を担う福祉連携センターを中心に高齢社会に対応した体制をとっている。また、平成25年に増築した健診センターでは、人間ドックや事業所健診、特定健診等を実施しており、予防事業にも力を入れている。